サービス管理責任者の研修制度改正について

サービス管理責任者研修制度の改正

障害福祉サービスを行う事業所で、利用者の方の個別支援計画書を作成したり、従業者の指導や関係機関との連絡調整を行う「サービス管理責任者」。事業所での重要なポストです。

そのため、一定の福祉に関する実務経験や資格を求められ、その上で研修を受講しなければサービス管理責任者になることは出来ませんでした。

平成31年4月より、この研修制度が改正され、サービス管理責任者の要件はさらに厳しくなりました。

  • 研修制度の改正について
  • なぜ研修制度が変わったのか?
  • 基礎研修と実践研修の間の「OJT」とは?
  • OJTの短縮要件について
  • 旧制度から新制度移行時の経過措置について

 

 

 

研修制度の改正について

 

【旧研修制度】

 

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従来までは、必要な実務経験(年数は所持資格により変わる)を満たし、「相談支援従事者初任者研修」と「サービス管理責任者研修」を受講していれば、すぐにサービス管理責任者になることが可能でした。

 

【新研修制度】

 

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新たな研修制度では、「相談支援従事者初任者研修」「サービス管理責任者基礎研修」を受講した後、

一定期間のOJTを実施する必要があります。OJTを実施後、「サービス管理責任者実践研修」を受講し、ハ初めてサービス管理責任者となることが可能です。

更に、今後は5年ごとに「サービス管理責任者更新研修」の受講が義務付けられました。

 

なぜ研修制度が変わったのか?

事業所を運営するためには、「障害者総合支援法」という法令を遵守し、全国どの地域のどの事業所の利用者の方も、一律に法令に則ったサービスを受けられる「事業所の質」を確保する必要があります。

旧制度では、研修受講後、法改正への対応や知識の研鑽のための機会がなく、サービス管理責任者の能力を維持出来ないのでは、という懸念が以前からありました。

そのため、今回の改正では、まずサービス管理責任者の基本的な業務内容を学ぶ「基礎研修」、その後OJTを経て、実際の業務に必要なスキルを学ぶ「実践研修」、法改正の対応や実務から離れていた方も知識を維持できるよう「更新研修」が作られました。

 

基礎研修と実践研修の間の「OJT」とは?

OJTとは、「On The Job Training」の略で、実務を通じて業務を学ぶ方法です。

つまり、実際の障害福祉サービス事業所で、サービス管理責任者指導のもと、実務を学ぶ期間が2年間必要ということになります。

 

OJTの短縮要件について

2年間のOJTが必要と前述しましたが、このOJTの期間が「6カ月」に短縮される措置が令和5年4月よりスタートしました。

ただし、これには①~③の要件を満たす必要があります。

①基礎研修受講開始時点で既に実務経験(相談支援業務又は直接支援業務に3~8年従事)を満たしている。
②実践研修の受講要件である実務経験(OJT)として、障害福祉サービス事業所等において、個別支援計画作成の次の業務に従事する。
・サービス管理責任者等のもとで基礎研修修了者が個別支援計画の原案の作成までの一連の業務を行う。
・やむを得ない事由によりサービス管理責任者等を欠いている事業所において、実務経験者がサービス管理責任者等とみなして従事し、個別支援計画の作成の一連の業務を行う。
・令和3年度末までに、実務経験者が基礎研修修了者となっており(経過措置対象者)、サービス管理責任者等とみなして個別支援計画の作成の一連の業務を行う場合。
③上記業務に従事することについて、指定を行う自治体に届出を行う。

※②の個別支援計画作成に関する業務とは、具体的には次のような業務のことを言います。

*「個別支援計画の作成の一連の業務」とは以下のことを指します。
・利用者へ面接の上、アセスメントを実施
・個別支援計画の原案を作成
・サービス管理責任者等が開催する個別支援計画の作成に係る会議への参画
・個別支援計画の原案の内容について利用者又はその家族に対して説明し、文書により利用者の同意を得、個別支援計画を利用者に交付
・定期的に個別支援計画の実施状況の把握及び利用者についての継続的なアセスメント(モニタリング)を行い、少なくとも6カ月(事業によって3カ月)に1回以上個別支援計画の見直しを行い、必要に応じて個別支援計画の変更を行う。

 

旧制度から新制度移行時の経過措置について

今回のサービス管理責任者の研修制度改正について、経過措置が設けられています。

①改正前にサービス管理責任者研修を受講済みの方

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改正が行われた平成31年4月から5年以内(=令和5年度末まで)に「サービス管理責任者更新研修」を受講する必要があります。更新研修受講までも引き続きサービス管理責任者として業務を行うことが出来ます。

「自分は改正前の研修を受けているから大丈夫」と思っている方も多いかと思いますが、忘れずに「更新研修」を受講してくださいね。

 

②令和3年度までに「基礎研修」まで受講している方

実務要件を満たしている方については、令和3年度末までに基礎研修を受講済みの場合、受講から3年間は「みなしサービス管理責任者」として業務が可能です。この3年間の間に2年以上の実務経験があり、かつ、「更新研修」を受講した場合、引き続きサービス管理責任者として業務を行うことが出来ます。

 

①②どちらも、「更新研修」の受講が必須となっています。

ご自身の受講した研修の種類、年度などをご確認の上、忘れずに更新研修を受講してくださいね。

 

 

 

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